忍者ブログ
LINEN渡辺諄子のFF4(ゴルカイ)妄想
<< 04  2025/05  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31    06 >>
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


「――ローザは……ローザは……どうした?」
カインは、必死でゴルベーザの精神支配に打ち勝とうとしていた。身体を動かすことに全精力を注ぐと、ほんの少しだけ、自分の意志に従って身体が動いてくれる。それはほんの少しなのだが、全く動かないよりは遙かにましだった。気が遠くなるほどの時間をかけて、足を一歩踏み出す。無様な格好で、殆ど這うようにしてバロン城を抜け出したカインは、ローザの家にやっとの思いで辿りつき、呂律のまわらない舌でかろうじて、ローザの母に尋ねた。
「ローザは……無事……か……?」
「おや、カイン!」
ローザの母は、今にも倒れそうなカインを慌てて支え、部屋の奥へ通した。
「ローザ? ああ、あの子はねぇ、あんたとセシルがミストの村に出かけた日に、やっぱり気になるとか何とか言って、後を追って出てったっきり、何の連絡も寄越さないのさ。カイン、あんたローザには、会えなかったのかい?」
「あ、……ああ……」
「セシルは?」
「……わからん。はぐれてしまった……」
「そう……」
ローザの母は、残念そうに溜め息をついた。
「……私はねぇ、ローザと結婚してくれるのが、カイン、あんただったら、と、いつもそう思うんだよ。あんたのお父上やお母上には、お世話になったしね」
「……ああ……」
俺だって、そうできれば、とどんなにか思っているだろう。
と、カインは唇の中で微かに呟いた。そんな言葉を口の外に出すには、また、気が遠くなるほどの労力を必要とするからだ。
「……心配……する……な、ローザは……俺が……守ってみせ……る……」
今にも消えそうな弱々しい声音で言ったその言葉を、ローザの母はそれでも信用してくれたようだった。大きく頷いて、カインの肩に手をかけた。
「私はあんたを信じてるよ。カイン、あんたは昔から、言ったことは必ず守る子だったものねぇ」
カインがその言葉に頷こうとした時、家の扉が大きな音を立てて乱暴に開いた。
「カイン様! こんなところにいらっしゃったのですか!」
「ゴルベーザ様がお呼びです!」
衛兵が3人、断わりもなくズカズカあがりこんでくる。そして、カインをひったてるようにして立ち上がらせた。
「失礼いたします! カイン様をお連れします!」
ローザの母にそうことわりはしたものの、その表情のない衛兵たちの目に、ローザの母は不吉なものを見て取った。
「カイン様、無断で城を抜け出したりされては、困ります」
身体の自由が利かないカインを、引き摺るようにして城へと連れ去る。
カインはまるで、死刑場に連れて行かれる死刑囚のようだった。

*******

カインだけが、ゴルベーザの気持ちを掻き乱す。
この抗い難い事実に、ゴルベーザは苛々していた。完全に操っているはずのカインが、驚異的な精神力でゴルベーザの命令に背こうとすることも、気に入らない。
「カイン様をお連れしました!」
衛兵がそう言って、扉をノックする。ゴルベーザは唸るような低い声で入室を許可した。
扉が開くなり、金の髪がバサリと床に垂れる。死体のように無抵抗に、カインは3人の衛兵の槍に組み伏せられ、床に押さえつけられていた。
「ご苦労。下がっていいぞ」
ゴルベーザの言葉と共に、カインとゴルベーザのみを部屋の中に残して扉が閉まる。ゴルベーザは、未だ身体が自由にならなくてその場に伏している美しい生き物に、ゆっくりと一歩一歩近づいた。
「カイン」
カインの肩は、立ち上がろうとして力が籠もり、震えている。ゴルベーザは屈み込んでカインの顎に手を添え、カインの顎を仰向かせた。
「勝手に城を抜け出して情報収集などされては、困るな。要らぬ詮索はすべきでないと、俺はお前に言わなかったか、カイン? ……ん?」
カインのその時の表情は、苦悶と疲労に歪み、とてつもなく清廉で美しいのと同時に、とてつもなく淫猥で艶だった。
ゴルベーザはカインの美顔にしばらくの間見入ってしまったが、やがてマントを翻すように立ち上がった。
「とにかく――もう二度とあんなことをされては困る、カイン。わかるな?――反省しているだろう?」
子供に諭すように言い聞かせて、ゴルベーザはカインの目を真正面から見つめ返した。
「カイン、俺に二度と逆らうな」
ゴルベーザの瞳が、また光る。そして不意に、ゴルベーザは自分自身のマントに手をかけた。
「カイン……こっちへ来い」
ゴルベーザは、言われるが儘に立ち上がったカインの腕を引き、無抵抗なその身体を抱き寄せる。それと同時に自分の肩から、動くに邪魔なマントを引きちぎるように取って投げ捨てた。
「……カイン……お前は……」
ゴルベーザは、カインの頬を両手で包んだ。
初めて見た時から思っていた――そうだ。
「……お前は……美しい……」
サラリ、と指に零れる金色の髪。その感触を楽しむ間もなくゴルベーザは、引き込まれるようにその唇に自分の唇を押しつけた。
「ゴ……ゴルベーザ……様……」
その瞬間、その眉が、抗えるはずのないその眉が、驚くほどの反抗の意志を示してふと歪んだ。
「カイン……!」
ゴルベーザは驚いて、至近距離でカインの美貌を凝視する。
「お……お止めになって下さい、――こんな……こ……」
「まだ――逆らうのか……。逆らうことができるのか……。こんな、意識が俺の支配下にある、こんな今の状態でさえ」
ゴルベーザはカインの堅固な精神力に息を飲んだ。だがすぐに、カインに向かって命令する。
「カイン……俺の目をじっと見ろ」
その命令に、カインが逆らえるはずがないことを、ゴルベーザは知っていた。そうしてゴルベーザはカインの心をもっと複雑に支配していく。抗いようのないほどに、強く、幾重にも。
「……脱げ、カイン」
今度こそ抗えず、カインの指が、自分の襟元にかかった。
「……お前を、俺なしでは一日もいられないような淫乱にしてやる……カイン、来い」
「ゴ……ルベーザ……様……」
その瞳から、どんどん反抗の色が失せてゆく。カインの手は自分自身から衣服を着実に奪い取っていった。ゴルベーザも自分の身に付けていたものを床の上にひとつひとつ落としていく。
「カイン……来い」
カインは命ぜられるがままにゴルベーザの側へ寄り、互いが素肌のままであることに気づかぬかのように恥じることなく、ゴルベーザの腕に抱かれた。

*******

「……う……あぁ、はぁ、あぁ……」
あらぬ喘ぎ声が、ゴルベーザの寝室から漏れている。それに被せるように、ゴルベーザの低い声も聞こえる。
「――カイン……どうだ? 逆らわない方がいいぞ。……もっともっといい気持ちにさせてやろう……」
「……う……」
ゴルベーザの指が、カインの脚の付け根を探る。カインの美しい眉が寄り、唇がしどけなく開いた。その表情を充分に楽しんでから、ゴルベーザは指をゆっくりとくぐらせた。カインはゴルベーザに背中から抱かれ、肩で息をしながらゴルベーザの愛撫を受けていた。
「……カイン、俺に抱かれたくてたまらないだろう」
「ち……違……」
「否定するな」
逆らおうとするカインの言葉を封じ込めようと、ゴルベーザの瞳が、鋭く光る。それは少しだけ後ろを向くように首を捩じっていたカインの瞳を射って、カインの反抗をより深く封じ込めた。
「ここに欲しいだろう? いたずらに焦らされるより、ひと思いに貫いてほしいと思っているはずだ。違うか?」
すぐに開きそうになる唇を無理に噛み締めたカインの表情は、つらそうなのが却って皮肉なことに何とも言えないくらいに淫靡でなまめかしかった。
「頷くんだ、カイン……こういう時はな……」
カインには、その言葉にも愛撫にも、最早抗う術がない。
「は……ゴ……ゴル……ベーザ……様……」
従順に頷いたカインに、ゴルベーザは瞳を細める。
「そう、それでいい……」
ゴルベーザの唇は、淫猥な笑みに象られていた。カインを後ろから抱いていた手をほどき、カインの瞳を睨むように見つめた。
「俺が欲しくて欲しくてたまらないだろう? ……カイン……」
ゴルベーザはカインの心をより強く縛るために、断定するような口調でカインに尋ねる。脳を、精神の中枢を支配されているカインには、抗うことのできないほど強い支配力だった。
「……痛……、あ……頭が……」
頭を抱えて、カインは蹲る。ゴルベーザの術に逆らおうとすると、頭が割れんばかりの激痛が走るのだ。それは、気のせいと言うにはあまりにも明確な「痛み」だった。
「カイン……俺が欲しいと、素直に言うんだ……そうすれば、頭の痛みも和らぐ……」
「欲しくない」と言うことなど、カインにはもうできない。たとえそう思ったところで、「欲しい」と一言口にするだけで、この苦痛から逃れることができるのならその方が幾らもいい。
「俺に……その身体を貫いてほしいと言うんだ……そう言えばすぐに楽になる……。気が遠くなるほどの快楽の淵にお前を導こう、カイン……」
「あ……頭……が……」
苦しい。苦しくて苦しくて、そのこと以外には何も考えられないくらいに苦しい。
「何もかも忘れて……俺の言う通りにするんだ……」
カインの頭には、その言葉が唯一の救いのように響く。カインは自分でも気づかぬうちに、肯定の言葉を唱えるために唇を開いていた。
「ゴ……ゴルベーザ……さま……」
「ん? ――何だ、カイン」
その縋るように差し出された左手は、ゴルベーザに決して届くことはなく力なく宙を彷徨って、落ちる。
「……助けて……下さい、ゴルベーザ……さ、ま……」
手が、声が震える。顎が顫く。
「俺が欲しいか、カイン?」
「……は……い……」
「俺を受け入れるか?」
「はい……はいゴルベーザ様――」
カインが頷くや否や、たまりかねたようなゴルベーザの肉体が、カインの開かれた両足の間へ割り込んできた。先からゆっくりと押し込まれる。カインは新たな苦痛に、ますます美眉を寄せる。だが、その行為は、ゴルベーザの言った通り、確かに頭の激痛を癒すものではあった。
当然だ。ゴルベーザが、そう仕組んでいたのだから。
「どうだ……? ――カイン、俺の言った通りだったろう?」
「は……あぅっ……」
飲み込むように途切れた声は、ゴルベーザの唇がカインの乳首をとらえたからだった。だがゴルベーザは、そんな些細なことまでもを逃れ難い快楽へと変えてしまう。カインの苦痛は、そして快楽は、今やゴルベーザの思うが儘だった。
「――カイン……お前が苦痛から逃れるためには……俺に抱かれることが必要だ……よく覚えておけ……お前は俺なしでは片時も生きられない……」
そう言いながら、ゴルベーザはカインの唇を唇で塞ぐ。カインは歯を割って入ってきたゴルベーザの舌にためらいなく応え、苦痛が薄れるというただそれだけのたまらない快感に、その身を捩った。
「四六時中俺の慰み者として側にいろ……お前は……たとえ会議の最中でも、俺が欲しくなるような……そんな人間になるんだ……。欲しくなったらすぐに俺に抱かれろ、カイン……俺は、その時何十人の部下が目の前に居ようと、お構いなしにその場ですぐさまお前を抱く。何度でもな……」
ゴルベーザを深く受け入れたまま、カインは息を喘がせていた。ゴルベーザは、その白い肌をまさぐる。
「そのまま、自分で腰を振ってみろ――そうだ、カイン……気持ちいいだろう……」
カインは、促されるままに、まさに夢中で腰を動かす。ゴルベーザはその動きに促され、獣のような唸り声を上げて彼の中に放った後、ゆっくりと身体を抜いて手元のロッドに手を伸ばした。
「俺は黒魔道士なんだ――カイン、知っていたか――?」
答えるはずもないカインに向かってそう言い放ち、ゴルベーザは手にしたロッドに向かって静かに呪文を唱える。
「こういう使い方も悪くないだろう……」
カインの、それまでゴルベーザ自身が割り込んでいた場所にロッドの柄をあてがって、ゴルベーザはゆっくりと中へ差し込んだ。ゴルベーザ自身と殆ど変わりない感覚に、カインの喉が鳴る。ゴルベーザはゆっくりと掻き回すようにロッドを抜き差しして、そして深く埋めた。
「あぁっ!」
カインは思わず叫ぶ。だが一瞬の苦痛も、すべてゴルベーザの術によってすりかえられ、すべて抗い難い快楽へと変わってしまう。
「もっと腰を高く上げないと、これ以上深くは入らんぞ。……いいのか……?」
嘲るようなその言葉に、カインは腰を高く突き上げる。ゴルベーザは、それを、まるで自分自身が出し入れするような動きで激しく抜き差しすると、それに併せて動いているカインの腰にわざと逆らうかのように突然深く差し込んで、手を離した。
「あぅっ!」
カインが呻く。その唇に、自分自身の持つ凶器をあてがった。
「ロッドに犯されながら俺に奉仕するか……カイン」
カインはまったく従順に唇を開く。否、開かずにはおれなかった。
「んっ……んんっ……んっ……」
カインの腰を、相変わらずの動きでロッドが犯している。ゴルベーザは既にロッドに自分自身と同じその動きを記憶させているのだ。
再び興奮が昂まると、ゴルベーザはロッドを引き抜いて自分自身がそこを征服する。カインは再び叫ぶ。
「夜が明けるまでこうして可愛がってやろう……どうだ? カイン――気持ちいいだろう?」
「あっ……ぅあっ、あっ、あぁっ……」
カインはもっと深くゴルベーザを受け入れるために腰を突き上げ、喘ぎ声を上げる。苦痛から逃れるために、そして身体中の甘美な快楽をもっともっと味わうために。
その表情はすでに、かつての彼のものではなかった。
カインは彼自身に触れることもなく、ただゴルベーザとの繋がりのみによって自分自身を解放に導いた。何度も何度も達して、シーツを汚した。
じきゴルベーザも御しがたい切迫感に促され、またもカインの中に体液を放ってしまったのだった。






PR
● ブログ内検索
● WEB拍手
[web拍手を送る]
(お礼ページはありません)
● 最新記事
● プロフィール
HN:
渡辺諄子
HP:
性別:
女性
自己紹介:
※当然ですが、FF4の公式(スクエア・エニックス)とは一切関係ありません。ファンが好き勝手なことを書いているファンサイトです。しかも腐女子向け。

※カップリングはゴルベーザ×カインです。
● リンク
● バーコード

Copyright (c)LINEN-FF4 All Rights Reserved.
Photo material 空色地図  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]